「京都大学サマーデザインスクール2024」にて、本専修の出身で、現在京都大学経営管理大学院に在学中の大角康氏が、ワークショップを開催いたします。ぜひご参加ください。
人生の悩みのほとんどは、人間関係から生まれます。この悩みの厄介なところは、「他者」がかかわるところです。
私は他者をコントロールできません。だから人間関係は温かで身近である一方、「どうしようもない」無力さを感じる場面でもあると言えるでしょう。
禅は今も様々な知恵を伝えますが、その知恵は修行道場における慣習の中に生きています。道場における慣習は、修行者がおのずと「問うこと」または「聴くこと」を、そしてそれらを支える「信じること」を学ぶようデザインされているのです。
本WSの目的は、人間関係をデザインする禅の知恵を学ぶことで、参加者のみなさんが「人間関係に翻弄される者」から「人間関係をデザインする者」に変わることです(しかもそれが他者への暴力を意味しないような形で)。
道場における師弟関係のあり方や、坐禅に込められた思想などを学ぶ中で各自が自らの考えを深めるのみならず、参加者同士がこまめに話し合うことで、自分とは異なる視点や経験にも触れられるよう本WSはデザインされます。
他者とのかかわりの中で、他者をコントロールできない「私」に何ができるか、「私」はどうありたいか。この問いに対する自らの考えの変化を言葉にすることが、WSの最終成果物となります。
●教育目標
- 「聴くこと」における「問う姿勢」の大切さを学ぶ。
- 人間関係における「信じること」の働きを学ぶ。
- 禅宗の修行道場における人間関係のデザインを学ぶ。
- 坐禅実習を通して、身体と呼吸と心のつながりを学ぶ。
- 自らの他者とのかかわり方を省みる。
- 今後自分がどのように他者とかかわりたいか、言葉にすることができる。
●実施者:大角康(京都大学大学院経営管理教育部経営管理専攻 M1)
坐禅指導、禅思想、西田哲学などを専門とする。
●スケジュール
1日目
午前
- 参加者同士の自己紹介
- 現時点での自らの疑問や考えを書き出す(最終日との違いを見るため)。
午後
- 講義:「聴く」とは?「問う」とは?「宗教」とは?など
- WS:聴けなかったのはどんな時?「宗教」にどんなイメージがある?など
2日目
午前
- 坐禅実習:坐禅の思想講義および坐り方の説明を含む
- 実習の振り返りと感想の共有
午後
- 講義:禅における師弟関係とそのルール 〜人間関係のデザイン〜
- WS:厳しい師弟関係なんて時代遅れ?「信じる」ってどういうこと?
3日目
午前
- プレゼンテーション準備
午後
- プレゼンテーション
本ワークショップの詳細・お申込みにつきましては、京都大学サマーデザインスクール2024公式ホームページをご覧ください。